*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

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2017年7月23日日曜日

表題翻訳プロジェクト American family physician 2017年3月15日号(佐々木隆史)


海外家庭医療雑誌表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の内堀 善有(名張市立病院総合診療科)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が 含まれており、詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。
雑誌名:American Family Physician 2017315日号
翻訳者
 こうせい駅前診療所 佐々木隆史

◎英語題名:End-of-Life Care: Managing Common Symptoms 
◎翻訳題名:終末期のケア:一般的症状のマネジメント
◎一言コメント Evidence rating B:オピオイドを呼吸困難に使用すべき。 コルチコステロイドをがんによる消化管通過障害に使用すべき( サンドスタチンは限定的な効果)。Evidence rating C:リスペリドンとハロペリドールは、終末期のせん妄に効果的である。アトロピン点眼薬は、口腔気道分泌液を抑えることが出来る。
B = inconsistent or limitedquality patient-oriented evidence; C = consensus, disease-oriented evidence, usual practice, expert opinion, or case series.


◎英語題名:Preterm Labor: Prevention and Management 
◎翻訳題名:切迫早産:予防と管理
◎一言コメント  Evidence rating A:初めての妊娠および自然早産の既往のある女性において、プロゲステロン補充を妊娠1624週に始め、妊娠34週まで継続する。妊娠2434週の切迫早産例において、 新生児転帰を改善するための唯一の方法は、コルチコステロイド( ベタメタゾンまたはデキサメタゾン)である。 プロスタグランジン阻害剤やカルシウムチャネル遮断薬などの子宮 収縮抑制薬を使うと、 出生時にコルチコステロイドや硫酸マグネシウムを投与できるよう になり、 出産時間を延ばして新生児集中治療室を持つ第三施設に移すことが できるようになる。
A = consistent, good-quality patient-oriented evidence

◎英語題名:Multiple Myeloma: Diagnosis and Treatment 
◎翻訳題名:多発性骨髄腫:診断と治療
◎一言コメント アメリカではすべての癌の1.6%、血液癌の10%を占める。患者は骨痛や、吐き気、嘔吐、だるさ、倦怠感、体重減少などの特異的な症状を訴えることが多い。診断は、骨髄中の未成熟、異常、または異型形質細胞の増加血清または尿中のモノクローナルタンパクまたは特徴的な骨病変でされるが、疑わしい時は、分画を含めた血球分析や乳酸脱水素酵素、クレアチニン、βミクログロブリン、免疫グロブリンの分画、骨のレントゲン骨髄検査を行うべきである。家庭医は、感染、治療の副作用、腎障害および血栓症、痛み、栄養および心理社会的面を評価するべきである。


<海外家庭医療・総合医療雑誌 表題翻訳プロジェクト>
参加者17人 H27.7.4現在
飯島(群馬家庭医療学センター)、内堀(名張市立病院)、北本(亀田ファミリークリニック館山)、今藤(根津診療所)
佐々木隆 徳(みちのく総合診療医学センター)、佐々木隆史(こうせい駅前診療所)、武田(喜多方市地域・家庭医療センター)
玉井(台東区立台東病院)、成島(津ファミリークリニック)、廣瀬(国保和良診療所)、本郷(みちのく総合診療医学センター)
松口(原三信病院)、吉田(飯塚穎田家庭医療プログラム)、吉本(筑波大学)、渡邉(福知山市民病院)、
加藤(三重大学)、黒木(みちのく総合診療医学センター)

以上

表題翻訳プロジェクト American family physician 2017年4月15日号(本郷舞依)

海外家庭医療雑誌表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の内堀 善有(名張市立病院総合診療科)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が 含まれており、詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。
雑誌名:American Family Physician 2017415日号
翻訳:みちのく総合診療医学センター 坂総合病院 総合診療科 本郷舞依
Articles
◎英語題名:Severe Asymptomatic Hypertension: Evaluation and Treatment
◎翻訳題名:重度無症候性高血圧:評価と治療
◎一言コメント:血圧の積極的な低下は避けるべきで、非経口薬の使用は示されていない。現在の推奨事項は、数日から数週間にわたって徐々に血圧を下げることである。

◎英語題名:Peritonsillar Abscess
◎翻訳題名:扁桃周囲膿瘍
◎一言コメント:膿瘍ドレナージ、抗菌薬投与、水分補給、疼痛管理といった支持療法が治療の基盤である。ほとんどの患者は外来で治療可能でA群連鎖球菌および口腔嫌気性菌に対して有効な抗菌薬が第一選択である。コルチコステロイドは、症状緩和と早期回復に役立つかもしれない。

◎英語題名:Zika Virus: Common Questions and Answers
◎翻訳題名:ジカウイルス:よくある質問と回答
◎一言コメント:妊娠中のジカウイルス感染は、小頭症および他の重度の脳異常の原因である。このウイルスは、主に感染した蚊の刺咬によって感染するが、他に性交渉、妊娠中の母子感染、分娩時の母子感染、実験室での曝露、輸血も含まれる。ほとんどの人は無症状もしくは軽症である。治療は対症療法で、現在ワクチンはない。

<海外家庭医療・総合医療雑誌 表題翻訳プロジェクト>
参加者17人 H27.7.4現在
飯島(群馬家庭医療学センター)、内堀(名張市立病院)、北本(亀田ファミリークリニック館山)、今藤(根津診療所)
佐々木隆 徳(みちのく総合診療医学センター)、佐々木隆史(こうせい駅前診療所)、武田(喜多方市地域・家庭医療センター)
玉井(台東区立台東病院)、成島(津ファミリークリニック)、廣瀬(国保和良診療所)、本郷(みちのく総合診療医学センター)
松口(原三信病院)、吉田(飯塚穎田家庭医療プログラム)、吉本(筑波大学)、渡邉(福知山市民病院)、
加藤(三重大学)、黒木(みちのく総合診療医学センター)

以上

2017年7月8日土曜日

韓国家庭医受け入れ報告3


今回で留学生受け入れ報告シリーズは最終回です。
ご報告頂いた皆様、お読み頂いた皆様、ありがとうございました。

若手医師部門 国際交流チーム
チーム加入フォーム:https://goo.gl/forms/FFRTrpSlmQ20Ucmk1


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韓国家庭医を奈良に迎えて
大福診療所 朝倉健太郎


 JPCAを通じた奈良への海外家庭医来訪は、今年で3度目になります.多忙な日常診療の中で海外から家庭医を受け入れることは、大変刺激的なチャンスである一方、敷居が高いと感じられるかもしれません.大福診療所だけでは難しい海外家庭医受け入れですが、幸いALL for NARA の取り組みの一つとして奈良県立医科大学総合医療学教室、天理よろづ相談所病院、大和高田市立病院との協力のもと受け入れに関わらせていただくことができました.
 英国より来訪したDr. Hamish、Dr. Katrinaに引き続き、今年は韓国からDr. Kim Soojinをお迎えいたしました.例年、スタッフ一同、英語でのコミュニケーションにやや身構えるのですが、Dr. Soojinは高校生時代を日本で過ごしたこともあり、大変流暢に日本語を話されました.こちら側としては、若干、気が抜けた感じもあったのですが、彼女の日本への思いと豊富な知識のおかげで、例年になく深いディスカッションをすることができ、大変有意義な時間を過ごすことができました.学術大会のシンポジウムでは、天理よろづ相談所病医院や奈良県立医科大学などセッティングを違えた総合診療に触れていただく中で、彼女自身も学びが多かったと発表してくれました.同じアジア圏の隣国として抱える課題は共通しており、また重視される価値観もその多くが重なっていると感じることができました.一方で、「国ごとの事情」は多くのpracticeを制限することにつながることを感じました.日本の持つ大きな課題と考えていた高齢者医療や在宅医療ですが、日本の現状はむしろ恵まれている点も少なくないと気づきました.自分たちの外の枠組みから見てはじめて認識できることもあるといいますが、まさにそのような体験でした.世界的な視野を広げることの重要性は言うまでもありませんが、それを再認識することこの上ない1週間を過ごすことができました.

 今後、ますますアジアの国々の連携は欠かせなくなり、ノウハウを共有しつつ、諸問題に協力して対峙していくことが求められていくと思います.国際交流がその礎の一つになっていけばと願います.ご協力いただきましたみなさま、本当にありがとうございました.

2017年7月1日土曜日

韓国家庭医の受け入れ報告2

韓国家庭医の受け入れ報告の2件目を頂きました。
写真と共に楽しんで頂けますと幸いです。

若手医師部門 国際交流チーム 

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留学生の受け入れについて

私の所属している家庭医療学開発センター(CFMD)・東京で韓国からの交換留学生Yi Ga-He先生を3日間受け入れました。スケジュールとしては
510日:日本着
511日:レジデントデイに参加、その後懇親会
512日:午前中外来見学→午後羽田から高松へ
という感じで非常にタイトなスケジュールでした。
レジデントデイはCFMDの後期研修医が振り返りをし、ある人は英語でプレゼンし、ある人は私がなんとか英語に翻訳しながらという感じで行いました。また、Ga-He先生から韓国のプライマリ・ケアについてプレゼンして貰いました。懇親会ではしゃぶしゃぶ食べ放題を楽しみながら、韓国の話を聞きました。
12日の午前中は外来見学、患者さんを呼び入れる合間に次の患者さんがどんな人かを説明し、終了後に診察の内容を説明するという形で行いました。終了後に聞いたところmultimorbidityや高齢者など非常に韓国と似ているということでした。
非常に短い間ですが、韓国の医療と日本の医療の似ている所・違う所、後期研修や専門医取得のシステムの違いなど話し合うことが出来ました。後期研修医も普段接することが少ない他国のプライマリ・ケア医と話すことが出来てとても刺激になっていました。今後もぜひ色々な国のプライマリ・ケア医と交流をしていきたいと思ってます。