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日本の医療に携わる各方面の方々や学会の諸先輩方のご尽力により、総合診療医が19番目の基本領域の専門医となるなど、 昨今の我々の領域には追い風が吹いています。
ただ、実際に現場にいて感じることは、とても大きく立派な箱はできましたが、まだまだ中身は満ち足りていないということです。実際に現場で働く家庭医や病院総合医は少なく、指導医も不足しています。そして、そんな環境の下のため、家庭医や病院総合医と協働したことのある専門医のは少なく、十分な信頼関係や相互理解ができているとは言いづらい現状があります。
以前、診療所で働く私のもとに他院の外科医から電話で問い合わせがあり、併診している難しい患者さんへの病状説明をどのようにすればいいか相談を受けたときは、とてもうれしかったです。また、同じ地域で働く精神科医はこちらの紹介の意図をよく理解してくれ、また多少複雑なケースも必要に応じてこちらに逆紹介して下さっていました。そんな風に相互理解がすすめば、我々はもっと役立てると思います。また、患者さんたちも同様で、かかりつけ医、地域の病院、大学病院の特長が分からないことも多いと思います。
もし家庭医や病院総合医が増え、患者さんや専門医との相互理解を深めることができ、我々がより活躍するようになれば、さらに仲間が増えていくことにつながり、いい循環が生まれていくでしょう。このようにして、我々はこの立派な箱の中を埋めていかなければいけません。
では、そのためになにが必要でしょうか。一番重要なのは我々が活き活きと働き、各々の現場で役立つことだと思います。それは臨床であり、教育であり、研究だったりするでしょう。また時には、他科の先生と一緒に教育ワークショップを開催することや、学会のプロジェクトに参加することかもしれません。
では、若手医師部会としてなにができるか、それはみなさんが活き活きと働くサポートをすることだと思います。みんなで情報提供しあい、効率的に学んだり、相談しあったり、しんどいときに励まし合ったり、仲間同士が協力し、つながる場を作り、それを現場に活かす力に変える。これが若手医師部会の仕事です。
しかし、実は若手医師部会の活動はあまり広まっていません。冬期セミナーで若手医師部会が行ったアンケートでは参加者の約半分しか、若手医師部会の活動に参加していませんでした。あの大きな箱を埋めるには、もっとみんなで協力していくことが必要だと思います。
そこで、今年は若手医師のみんなに活動を届けることを目標に『あなたに届く若手医師部会』をコンセプトに活動したいと思います。ただし、執行部だけでは、今まで上手く行きませんでした。そこで、みなさんに協力をお願いします。それが、今期の企画の『クルー100
人プロジェクト』です。ぜひこの活動に参加して、みんなに活動を届けて下さい。つまり、 『あなたに届く若手医師部会』であり、また『あなたが届ける若手医師部会』です。
『クルー100人プロジェクト』では、海外チーム、地域ごとコミュニティチーム、世代ごとコ ミュニティチーム、病院総合医チーム、多科/多職種連携チームの5つのチームをつくっています。各チームでどんな活動をしていくか、話し合い、企画し、実行していきます。『もっ とこうだったら』、『こんなものがあったら』、『こんなことしたい』をみんなで話し合 い、実行しましょう!
リーダーはとても豪華なメンバーです。正直、自分がよくこのメンバーの代表をしているなとしり込みするぐらいです。そして、素晴らしい仲間がいます。1 人ではできないこともこのチームなら成し遂げられます。皆様、是非、ご参加ください。 みなさんには、是非、若手医師部会の活動に参加して、現場で頑張る活力のひとりになって欲しいです。そして、できれば『クルー100人プロジェクト』にも参加し、若手医師に活動を 提供し、届ける役割を担ってください。 『あなたに届く若手医師部会』、そして『あなたが届ける若手医師部会』で、我々がもっと活き活きと働ける世界を作っていきましょう! 皆様のご協力、よろしくお願いします!
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