*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

第6期若手医師部会「クルー100人プロジェクト」各チームへ興味のある方はこちらからメーリングリストへご加入ください!(※募集停止しています)海外チーム・地域ごとコミュニティチーム・病院総合医チーム・世代ごとコミュニティチーム・多科・多職種連携チーム

2015年11月30日月曜日

「産業医×家庭医~地域保健を担うジェネラリスト~」11月21日 報告

ジェネラリスト80大学行脚プロジェクトスタッフの杉谷です。
11月21日(土)に産業医科大学で開催された勉強会の報告を頂きましたので紹介します!!
報告書を作ってくださった池田さん、有難うございました!
 
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「産業医×家庭医~地域保健を担うジェネラリスト~」
 
【日時】2015年11月21日(土)
【場所】産業医科大学 実務研修センター3階305室
 
【講師】
梶木 繁之 産業医科大学
一ノ瀬 英史 飯塚病院
吉田 伸 飯塚病院
金 弘子 飯塚病院
黒木 弘明 特定医療法人北九州病院メンタルサポート室
 
【参加人数】23名(医学生20名、看護学生3名)
 
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
 
【共催】産業医科大学 学生有志
 
【WS内容】
アイスブレイクでは、自己紹介とともに「あなたはどんな医療者になりたいですか」との問いかけに対し紙に書く作業を行いました。
プログラム①ワールドカフェ「産業医って?家庭医って?」(75分)
家庭医・産業医それぞれのイメージをワールドカフェ形式で抽出・共有した後、各チームでグルーピング作業を行いました。ここでの目標は「産業医・家庭医について知る、共通点・相違点を探る」、参加者から上がったイメージをもとに、実際に家庭医・産業医のお立場でご活躍の講師の先生方からお話を伺いました。
 
プログラム②ケースワーク「ひとを知る・ひとを診る〜BPSモデルを使って〜」(70分)
Bio Psycho Social モデルを学び、ケースワークを行いました。
58才 男性
主訴)「健診異常の指摘」
2型糖尿病、脂質異常症、高血圧、喫煙・・・などの健康問題を抱える工場勤務の中年男性のストーリーでした。本人は無症状のため未受診、なかなか改善に向かないこの方について、どのように「みる」のか。
Bio(生物医学的) Psycho(心理学的) Social (社会学的)に分けて、この方をとりまくさまざまな環境や生活背景を引き出し、その関係性を把握することで”この方にとってのアプローチ法”が見えてきました。一人の人の健康を考える時には、まずは「ひとを知る」ということが大切であり、BPSモデルを用いて多元的にアプローチできることを学びました。
 
プログラム③前半ふりかえり・後半講演「自分を知る〜あなたにとってのHAPPYとは〜『CDA』」(60分)
ふりかえりの紹介の後、実際にふりかえりシートを用いて、プログラム①〜②のふりかえりを各自で行いました。その後、黒木弘明先生による講演「CDA」と移りました。講演の内容を以下にご紹介いたします。
・情報をキャッチする時のCDA(黒木先生の造語)
C:comprehend:正確な知識や概念をつかむ
D:digest:塾考して会得する
A:appreciate:正しい判断や評価をする
「情報とは、あなたの情熱が報われた時なのでは?」
 
・「自分自身の在り方」とは?
”先義後利”という孟子の言葉を例に、義=「自分の在り方」利=「自分(社会)の幸せ」として、様々な問いかけがありました。
・毎日の体験の中から、自分(の感じたこと)を確認すること。
・自分と向き合うには。
というお話の後、take home messageは「身につけた知識や経験を元に自分と向き合い、感性を育くむ」「自分の在り方を見つめて、何を目指すのか」で締めくくられ、黒木先生より「毎日が贈り物」という歌のプレゼントがありました。
会の最後には、もう一度「あなたはどんな医療者になりたいですか」の問いかけを行い、アイスブレイクで言葉にしたものと違った方も変わらなかった方も、それぞれの気づきを持って閉会となりました。

2015年11月29日日曜日

「第5回 大分家庭医療ワークショップ」 10月17日 報告

ジェネラリスト80大学行脚プロジェクトスタッフの杉谷です。
10月17日(土)に大分大学で開催された勉強会の報告を頂きましたので紹介します!!
報告書を作ってくださった荒木さん、有難うございました!
 
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「第5回 大分家庭医療ワークショップ」
 
【日時】2015年10月17日(土) 13:00~18:00
【場所】大分大学医学部看護学科棟2階
 
【講師】
宮崎 英士 大分大学医学部附属地域医療学センター 教授
塩田 星児 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
江口 幸士郎 唐津市民病院きたはた
石井 稔浩 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
平山 匡史 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
江口 智子 清風会 岡山家庭医療センター
堀之内 登 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
宇都宮 理恵 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
石原 あやか 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
岡江 晃児 大分医療センター ソーシャルワーカー
中桶 了太 長崎大学病院へき地病院再生支援・教育機構
岡崎 友里 浜松医療センター産婦人科専攻医 菊川市家庭医療センター家庭医
伏谷 麻友 家庭医療看護師コース卒業生
藤谷 直明 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
 
【参加人数】33名(医学生20名、医療系学生3名、その他10名(社会人:鍼灸師や看護師等))
 
【主催】大分大学医学部プライマリ・ケア勉強(OMPS)
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
 
【WS内容】
13:00~13:15 イントロ
13:15~13:30 アイスブレイク
13:30~14:30 ワークショップ①
       「こんなときどうする?患者さんとのギャップを埋めるには」
14:45~16:30 ワークショップ②
       「体験!多職種での意思決定!~在宅?病院?あなたのチームはどっちを選ぶ?~」
16:45~17:30 おまけセッション
       「家庭医の症例集」「後期研修を終えて」
17:30~18:00 アウトロ、写真撮影
 
 ワークショップ①では、患者さんが望む医療と医師の治療方針にギャップが生じた場合に互いにどう歩み寄るのかをロールプレイを通して学んだ。
 患者さんと医師の医学知識量の差を乗り越えて「共通の理解基盤」を作ることの難しさと大切さを感じた。
 
 ワークショップ②では、模擬多職種カンファレンスを行い、患者さんにとって在宅と入院のどちらがよいかを考えた。
 どのチームも意見がまとまらず、多職種連携の難しさを体感した。同時に、患者さんの望みや生活について多職種が連携しなければ見えてこないものが多くあることも分かった。
 さらに、多職種を構成するプロの話を聞くことができ、どんな仕事をしているのか知ることができたのがよかった。
 
 おまけセッションでは、家庭医の役割について理解を深めることができた。
 
 全体としては、時間が押したためスケジュールに余裕を作っておけばよかった。
 企画内容は、多職種連携などについて参加者が主体的に体感できるという斬新なものであり、とてもよかった。

2015年11月24日火曜日

表題翻訳プロジェクト 雑誌名:American Family Physician ; 5/1 号 (佐々木隆徳)

海外家庭医療雑誌/ 表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の
廣瀬英生(県北西部地域医療センター国保和良診療所)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、
詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします

雑誌名:American Family Physician ; 5/1 号 (佐々木隆徳)
 
Articles
◎英語題名:Diagnosis and Management of Generalized Anxiety Disorder and Panic Disorder in Adults
◎翻訳題名:成人の全般性不安障害とパニック障害の診断と治療について
◎一言コメント:全般性不安障害(GAD)とパニック障害(PD)は身体疾患と判断されて見逃しや誤診が多い.診断と治療を行ううえでスクリーニングおよびモニタリングツールが有用である.GAD-7とSeverity Measure for Panic Disorderは無料で利用できる診断ツールである.治療はSSRIなどの薬物治療と認知行動療法などの精神療法の両者を症例に応じて活用する.ベンゾジアゼピン系は不安症状の抑制には効果を認めるが,依存性や有害性リスクがあるため使用は限られる.薬物療法を行う場合は症状再燃を防ぐために,少なくとも12ヶ月間は漸減せずに継続すべきである.身体活動はGADおよびPDに費用対効果の高い治療方法である.代替補完療法として植物性物質やサプリメントの一部で効果が示唆されているが,充分にエビデンスが示されたものはなく,有害事象も報告されているため注意が必要である.
 
◎英語題名:Provision of Contraception:Key Recommendations from the CDC
◎翻訳題名:避妊対策:CDC推奨事項
◎一言コメント:若年女性や未経産婦に対して避妊対策について情報提供することは重要である.その際は自施設で実施できない避妊方法も含めるべきである.CDCでは5ステップでの避妊対策を推奨している(1:患者とのラポール形成,2:患者の臨床情報や生活歴を把握すること,3:最善で最適な避妊手段を患者が選択できるよう支援すること,4:身体診察をすること,5:避妊方法を決定し,導入,フォローアップを行う).避妊希望の患者に対する配布資料には,各手法の使用方法,有益性と有害性,フォローアップ計画について明記しておく必要がある.問題になるような不正性器出血は殆どなく,避妊対策を継続することで解決する.若年女性やレズビアン,ゲイ,バイセクシャル,トランスジェンダーの人たちに対しても偏見をもたずに丁寧にケアをすること.避妊を開始した際や避妊方法を変更した際に必要となる避妊のバックアップ期間について,および避妊対策を忘れた際(内服忘れなど)の対応方法について図示されている.
 
◎英語題名:Nutrition Myths and Healthy DietaryAdvice in Clinical Practice
◎翻訳題名:臨床における栄養療法の神話と食事指導について
◎一言コメント:食事に関して幾つかの「神話」がある.例えば「カルシウム摂取は骨を強くして骨折を予防する」「脂質を沢山摂取すると太る」「食物繊維を豊富に取るのは体によい」「3500カロリーは体重0.45kgに相当する」などといったもの.しかし実際は異なっている.骨折予防に対するカルシウムサプリメントの効果は限定的で,NNT=1000(住民女性),NNT=111(施設入所者)である.また腎結石のリスクを高め,心血管イベントや大腿骨頚部骨折を高めるかもしれない.高脂質食を摂取し続けると,低脂質食やカロリー制限食と比較して同等以上の体重減少を示す.過剰加工食品(甘味料や乳化剤などをわざわざ添加した食品.Googleで”Ultraprocessed food”を画像検索すると,どういう類のものを示すのか分かる)は飽和脂肪酸が多く含まれており,心血管イベントや全死亡率と関連している.食物繊維を豊富に摂取すると,心血管イベントや糖尿病,便秘,消化器癌,乳がんの発症を抑制する.しかし機能性繊維(Functional fiber:化学合成した繊維や成分を加えたもの)の有用性は示されていない.1週間で3500カロリー制限しても体重0.45kg減量するわけではない.しかし1日100カロリー制限すれば,他に何をしなくても1年後には50%の人が,3年後には95%の人が体重4.5kg減少する.

KEEPING UP TO DATE ( Practice Guidelines ) 
◎英語題名:AAP Releases Policy Statement on Screeningfor Nonviral Sexually Transmitted Infectionsin Adolescents and Young Adults
◎翻訳題名:若年者における非ウイルス性性感染症のスクリーニングに関する指針:アメリカ小児科学会
◎一言コメント:25歳以下の若年女性は毎年クラミジア・トラコマティスと淋菌のスクリーニングを推奨する.陽性の場合はいずれも治療3ヶ月後に再検査をする.60日以内にクラミジア・トラコマティスまたは淋菌感染症と診断された人は,性交渉相手も感染症スクリーニングすべきである.男性と性交渉歴のある若年男性は,毎年クラミジア・トラコマティスと淋菌のスクリーニングを推奨する.

【参加メンバー】
飯島研史:群馬家庭医療学センター
内堀善有:阪南市民病院 救急・総合診療科
北本晋一:亀田ファミリークリニック館山
佐々木隆徳:みちのく総合診療医学センター 
佐々木隆史:京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所
成島仁人:(特定医療法人暲純会)津ファミリークリニック
廣瀬英生:郡上市地域医療センター 国保和良診療所
本郷舞依:みちのく総合診療医学センター 
松口崇央:飯塚病院 消化器内科
渡邉力也:福知山市民病院
加藤大祐:名古屋大学医学部附属病院総合診療科
黒木仁史:みちのく総合診療医学センター
寺澤佳洋:豊田地域医療センター
大浦誠:南砺市民病院 総合診療科
小林直子:南砺市民病院 総合診療科
吉本尚:筑波大学医学医療系 地域医療教育学/附属病院 総合診療科
武田 仁: 喜多方市 地域・家庭医療センター
玉井杏奈:台東区立台東病院総合診療科
吉田伸:飯塚穎田家庭医療プログラム
今藤誠俊:医療福祉生協連 家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所
…

2015年11月17日火曜日

表題翻訳プロジェクト 雑誌名:Annals of Family Medicine 2015年7月号 (翻訳者 大浦誠)

海外家庭医療雑誌/ 表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の
廣瀬英生(県北西部地域医療センター国保和良診療所)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、
詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。

雑誌名:Annals of Family Medicine;7月号(翻訳者 大浦誠)

◎英語題名:Community Health Center Use After Oregon’s Randomized Medicaid Experiment
◎翻訳題名:オレゴン州のランダム化公的低所得者医療扶助研究後の地域保険センター利用
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/312.full
◎一言コメント:2008年オレゴン地域保険情報ネットワークに登録された34849人を対象に、メディケイド(公的低所得者医療扶助制度)申請の有無で利用するサービスに有意差があるか検証した。メディケイド申請患者でプライマリケア訪問、臨床検査、紹介、画像検査の数が優位に増加していた。

◎英語題名:Salary and Quality Compensation for Physician Practices Participating in Accountable Care Organizations
◎翻訳題名:ACOに参加している医師の給与と品質保証について
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/321.full
◎一言コメント:ACO(Accountable Care Organizations)とは地域の開業医や病院がまとまりひとつの診療母体を形成し外来入院退院後のフォローまで電子カルテで情報を共有する米国のシステムである。プログラムに応じて保険支払い額が決定し、実際のコストとの差額の何割かが診療母体に入る仕組み。医師の診療の全国調査のデータを参照し、ACOの有無とプライマリケア費用がかかるリスクがあるかどうかで3群に分け、給与、生産性、臨床の質、ほかの要因から報酬を推定した。ACOの参加は医師の品質保証とプライマリケアコストのリスク回避には有効だが、実際の給与には反映されていなかった。

◎英語題名:Sleep Apnea and Risk of Panic Disorder
◎翻訳題名:睡眠時無呼吸はパニック障害のリスクとなる
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/325.full
◎一言コメント:睡眠時無呼吸症候群はうつ病や不安障害の発症リスクであることはこれまでに知られている。ではパニック障害はどうなのかというのを調べた研究。デザインはコホート研究。台湾国民健康保険研究データベースで2000年から2010年までに登録されている8704名の睡眠時無呼吸症候群患者と34792名の対照者を比較し、一次エンドポイントはパニック障害の発生とした。結果は合計43496人中263名が平均3.92年でパニック障害を発症され、無呼吸群は117名(1.34%)、対照群は146名(0.60%)で、カプランマイヤー分析ではP<0.001で有意差があり、多変量解析ではハザード比2.17(95%信頼区間,1.68-2.81; P<0.001)であった。

◎英語題名:Erectile Dysfunction and Undiagnosed Diabetes, Hypertension, and
Hypercholesterolemia
◎翻訳題名:勃起不全と未診断の糖尿病、高血圧、高コレステロール血症
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/331.full
◎一言コメント:勃起不全が未診断の糖尿病のスクリーニングに使えるか検証。2001年から2004年の間に国民健康栄養調査に参加した20歳以上の男性に対し、インタビューで勃起不全の有無を確認した。勃起不全と未診断の高血圧、高コレステロール血症、糖尿病との関係についてロジスティック回帰分析を用いて分析した。高血圧と高コレステロール血症は関連を認めなかったが、多変量解析で勃起不全の男性はオッズ比2.2倍(95%信頼区間,1.10 4.37; P<0.001)であった。40-59歳の男性で未診断の糖尿病の割合は、勃起不全なければ1/50、勃起不全があれば1/10と増加した。勃起不全は未診断の糖尿病のスクリーニングを開始するきっかけにする必要がある。

◎英語題名:Correlates of Sexual Activity and Satisfaction in Midlife and Older Women
◎翻訳題名:中年と高齢女性の性的活動と性的満足度の相関
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/336.full
◎一言コメント:過去の研究では、高齢になるほど性的活動が低下していることは知られている。本研究は女性の性的活動の割合と性的行為や性的満足感に関連する要因を明らかにした。2116人の女性にインタビューし1345(61.8%)の女性が過去6ヶ月で性的にアクティブであり、その割合は加齢とともに減少した。既婚者・同居者の性活動はオッズ比7.91,(95%CI,4.16–15.04; P <.001)であり、結婚・同居した60歳以上の女性のうち59.0%は性的にアクティブであった。性的満足度は関係の満足度(P<0.001)、より良いコミュニケーション(P=0.011)および性行為の重要性(P=0.040)に相関があり、年齢とは相関がなかった(P=0.79)。中年高齢の性的満足は心理社会的要因(関係の満足度、ロマンチックなパートナーとのコミュニケーション)と関係していることがわかった。

◎英語題名:Rates of Anomalous Bupropion Prescriptions in Ontario, Canada
◎翻訳題名:カナダ、オンタリオ州における不適切なブプロピオン処方数の割合
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/343.full
◎一言コメント: うつ病と禁煙補助薬としてのブプロピオンが処方されるが、コカインのように乱用が問題となっている。これまでにブプロピオン誤用の有病率について大規模データが存在しないためオンタリオ州のブプロピオン処方動向を調査した。デザインは横断研究で、2000年4月1日から2013年までのオンタリオ州の公共薬物プログラムに基づく処方数を調べたところ、ブプロピオンの初回処方は4.8%から3.1%に低下していた。代替薬との比較はシタロプラムよりも多く(3.1% vs 2.2% P=0.16)、セルトラリンよりも少なかった(3.1% vs 2.9%, P=0.16
)。潜在的なブプロピオンの不正処方の増加率は0.47%と全体の処方が0.05%以下に対して多く、シタロプラム(0.11%)やセルトラリン(0.12%)よりも有意に高かった(P>0.001)。

◎英語題名:Exploring the Patient and Staff Experience With the Process of
Primary Care
◎翻訳題名:患者とスタッフのプライマリケアのプロセスの経験を探る
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/347.full
◎一言コメント:ハイリスクな患者にはスタッフは高い質のプライマリケアを提供できている。では低所得者や慢性疾患の患者さんとその患者をケアするスタッフはプライマリケアのプロセスでどのような経験をしているのかを調査した。21名の未保険またはメディケイドの慢性疾患の患者と3施設30名のプライマリケアスタッフに対して定性的なインタビューを行った。結果はインタビューによりプライマリケアのエピソードのすべての段階で存在していた3つの主要な問題点を明らかにした。その3つとは(1)対話を積極的におこなったにも関わらずケアのエピソードの情報が頻繁に変わる、(2)患者、医師、スタッフでゴールが揃わないためケアができない、(3)患者とスタッフの間で個人的な関係が強くなった、であった。

◎英語題名:Catching Up With the HPV Vaccine: Challenges and Opportunities
in Primary Care
◎翻訳題名:HPVワクチンのキャッチアップ:プライマリケアにおける課題と機会
◎リンクページ:http://annfammed.org/content/13/4/354.full
◎一言コメント:臨床医はHPVワクチンの接種を推奨しているが、その接種率は高くはない。そこで医療提供、医療政策、および情報を与えられたあと、意思決定に影響を与える要因について評価を行った。方法は、プライマリケア臨床医、保険政策立案者、および免疫の専門家との定性的な徹底的なインタビューを実施し、RIOSネット臨床医のメンバーに配布確認調査を行った。結果は、ヘルス・サービス・デリバリの問題が、HPVのワクチン接種の障壁となっていた。特に適切な患者へのリマインダーや追跡が不十分である。臨床医はワクチンによるがん予防の利点と適齢期であることを強調してカウンセリングアプローチをしたほうが良い。ワクチンの意思決定に社会文化的な影響のエビデンスはなく、過保護になっているわけでもなかった。長期間の調査で、患者の態度やヘルス・システム・デリバリーはワクチン接種にもっとも大きな影響を与えていることがわかった。革新的なコミニュケーション技術への介入、ワクチン接種を促進するヘルスシステムの変化に取り組む必要がある。

【参加メンバー】
飯島研史:群馬家庭医療学センター
内堀善有:阪南市民病院 救急・総合診療科
北本晋一:亀田ファミリークリニック館山
佐々木隆徳:みちのく総合診療医学センター 
佐々木隆史:京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所
成島仁人:(特定医療法人暲純会)津ファミリークリニック
廣瀬英生:郡上市地域医療センター 国保和良診療所
本郷舞依:みちのく総合診療医学センター 
松口崇央:飯塚病院 消化器内科
渡邉力也:福知山市民病院
加藤大祐:名古屋大学医学部附属病院総合診療科
黒木仁史:みちのく総合診療医学センター
寺澤佳洋:豊田地域医療センター
大浦誠:南砺市民病院 総合診療科
小林直子:南砺市民病院 総合診療科
吉本尚:筑波大学医学医療系 地域医療教育学/附属病院 総合診療科
武田 仁: 喜多方市 地域・家庭医療センター
玉井杏奈:台東区立台東病院総合診療科
吉田伸:飯塚穎田家庭医療プログラム
今藤誠俊:医療福祉生協連 家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所

2015年11月9日月曜日

若手医師部会 10月活動報告をアップいたします

若手医師部会 10月活動報告をアップいたします。
<要約>
・第7回秋季生涯教育セミナー若手医師2次会開催予定
・雑誌「レジデントノート」『総合診療はおもしろい』2月のテーマへのアイデア募集あり
・会則改定・公式化タスクフォース現行会則へのコメント募集中
・『若手医師部会の案内のお願い』原稿 各プロジェクトへ依頼中
・若手医師のための家庭医療学冬期セミナーでの若手医師部会プレWS企画進行中
・80大学行脚の勉強会が最近活性化
・専攻医に対するアンケート調査を企画中
・雑誌「治療」の「すんなりシリーズ」 2月号執筆者選定中

2015年11月8日日曜日

自治医科大学「医学生の疑問を解決しよう」お知らせ

ジェネラリスト80大学行脚プロジェクトスタッフの杉谷です。
11月22日(日)に自治医科大学で開催されるセミナーを紹介します!!
ぜひご参加ください。
 
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「医学生の疑問を解決しよう」
 
皆さんは毎日の学生生活をどのように過ごされていますか?
おそらく勉強や部活・サークル、バイトやボランティア、さらにはゲームをしたり友達と遊んだりと様々な生活の中で、ふと、「将来医師となった自分には、どのような人生が待っているのだろう。」と思われたことはありませんか?
あるいは、「外部の医学セミナーや企画に参加してみたいが、なかなか一人で行くのはハードルが高いから難しい。」と思ったことはありませんか?
 
そのような皆様のために、今回35、36期自治医大卒業生の3人の先生方が自治医大医学部寮まで来て、私たちが普段抱く素朴な疑問や質問に答えてくださいます!
さらに、それだけでなく、“現場で働く医師としての目線”と“自治医大生という学生時代の目線”の双方の観点から、将来の私たちにとって必ず役に立つお話をして下さいます。
ぜひ、一年生をはじめ低学年の方から高学年の方まで、少しでも興味を持ってくださった方はお気軽にお越しいただけると幸いです。
なお、今回の企画に関しての詳細は以下をご覧下さい。
 
【日時】2015年11月22日14時〜17時
【場所】自治医科大学医学部学生寮和室
【参加対象】医学部1−6年生
【参加費】無料
 
【講師】
    平野貴大先生(35期青森県)
    村山愛先生(35期千葉県)
    深瀬龍先生(36期山形県)
 
【企画内容】
14:00〜14:10 アイスブレーキング
 普段からの疑問をみんなで打ち明ける
 
14:10〜15:30 先生方によるレクチャー
  ・地域実習・自治医大について
  ・死生観
  ・キャリア・生活・楽な生き方の模索
(上記の3つのブースに分けて各ブース20分で3つのブースを移動)
*ブースのテーマは変更となる可能性があります。
 
15:30〜15:45 小括
 各ブースで出た話をまとめる
 
15:45〜16:00 休憩
 レクチャーを受けて思った疑問や質問を挙げる
 
16:00〜17:00 総括
 これまでに挙がった疑問や質問に対して先生方がお答えしてくださいます!
 
当日は先生方が本気で私たちの些細な疑問・質問に答えてくださいます。多くの方々のご参加をお待ちしております。
 
【参加申し込み・お問い合わせ】
自治医科大学 2年 栃村亮太
(m14083rt*jichi.ac.jp)
(*に@を入れてください)
 
【主催】Jichi Familymates
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト

冬期セミナーポスター

第11回若手医師のための家庭医療冬期セミナーのポスターです。かわいらしく仕上がりました。11月7日、8日の秋季生涯教育セミナーでも配布させていただいております。実はこのポスターはまだ完成形ではありません。何が追加になるかは乞うご期待!