*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

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2016年3月22日火曜日

March 22, 2016 at 04:30PM

ジェネラリスト80大学行脚プロジェクトスタッフの杉谷です。 6月20日(土)・21日(日)に九州・沖縄支部で開催された勉強会の報告を頂きましたので紹介します!! 報告書を作ってくださった上原さん、有難うございました!   *********************************************************************** 第2回九州山口家庭医療学セミナー   【日時】2015年6月20日(土)、21日(日) 【場所】九州地区国立大学 島原共同研修センター 【講師】12名 【参加人数】71名  (医学科20名、看護科15名、薬学科8名、検査学科2名、医療経営管理学2名、福祉系学科15名、理学療法学科1名、言語聴覚学科1名、   心理学科1名、工学部1名、社会人5名(長崎純心大学医療・福祉連携センター 3名、MSW 1名、鍼灸師 1名) 【主催】九州・山口家庭医療学セミナー実行委員会 【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト 【後援】日本プライマリ・ケア連合学会 九州・沖縄支部   【コンセプトと立ち上げの経緯】 多職種連携を知る  近年注目されているプライマリ・ケア、家庭医療と密接に関係する多職種連携。それを学ぶ場所は決して多くありません。学校では文字としての多職種連携しか学ばず、知らない状態では実際に働き始めてから学ぶ余裕もないのではないかと考えます。そういった現状の解決のため、学生のうちに多職種連携に触れておくことによりこれから考え学んでいく深さを深められるようにしたい、ということをコンセプトとしました。   九州内の様々な立場の人間をつなげる  第1回の参加者は多くが、イベントに多く参加したことのある学生や医学生であったため、多職種連携を学ぼうにもどうしても偏ってしまっていたと考えます。今回はその現状を踏まえ、はじめから各学科に人数制限を設けることにより多くの学部学科の参加者に参加してもらい、より多くの異なる立場の人同士で話せる機会になったと自負しております。   家庭医療イベントの継続  このイベントによって今後も勉強会、ワークショップに参加したい、もしくは企画しようと思う人を増やしたい、というのも重要な目標です。今後今回の参加者が九州内でいろんなイベントを企画してくれることを期待し今回のイベントを発案致しました。   【WS内容】 <基調講演>  孫大輔先生による基調講演「プライマリ・ケアと家庭医療〜市民参加型のヘルスプロモーションを目指して〜」ということで、総合診療医・家庭医を取り巻く現状、市民を巻き込んでのヘルスプロモーションについてご講演いただきました。 <多職種ケースカンファレンス>  今回、第1回に引き続き実際に多職種連携を体験してもらうことこそ近道と考え企画しましたが、連絡がうまくいかず先生任せになってしまいました。しかしそのおかげで型破りなレゴブロックを使ったワークショップをしていただき実際の事例を使い、多職種連携について考えてもらいました。 <いのちの授業~難しい話は抜きにして、医療の根っこを考えてみませんか?~>  ワークショップに慣れている人を中心に、イベントや勉強に慣れている人こそ「いのち」のことについてもう一度しっかり考えてもらいたいと考え、1日目のセッションとして死の模擬体験を通し“生死(しょうじ)”について考えてもらいました。 <’TELL’ACE HOUSE in 九山セミナー>  今回、ワークショップに普段は参加していない人が多いため、コミュニケーションスキルのセッションをいれ、イベント初参加の人を優先的にこのセッションをとってもらいこれ以降のセッションの進行を円滑にできるよう発案しました。 <飲み会セッション>  今回のワークショップの目的は少しでも心の壁を取り払ってもらうということで、話したい人はどれだけでも腹を割って話せるよう企画致しました。 <朝活セッション>  2日目のセッションの際に少しでも多くの方にしっかり眼が覚めた状態で参加してもらいたく企画しました。 <「選択の科学」〜白衣を脱いで考えるということ〜>  医療に関して様々な視点を持ってもらえるようなセッションを入れたい、という観点からこのセッションを企画致しました。 <あなたには見える?日本の貧困>  相対貧困率が先進国中2位である日本。医療従事者はどうすべきか、ということについて自分の学ぶ専門職以外の専門職の立場にたってケースカンファレンスに取り組んでもらいました。 <ポスターセッション・学生セッション>  今回からポスターセッションを募ることにし、病院の研修制度紹介や、先輩の学びを後輩に伝えてもらう機会を設けました。多種多様の参加者が集まったため賛否はありましたが、職場の様子や先輩の学びを知れて良かったという声を聞き、やってよかったと考えております。  しかしやはり初めての企画でしたので事前に予測できることが少なく反省点も多かったので次回もやる場合はしっかり打ち合わせが必要であると考えます。   【当日スケジュール】  第1回九州山口家庭医療学セミナーと同様、前述のコンテンツのうち多職種ケースカンファレンスは一人あたり2回参加、「’TELL’ACE HOUSE in 九山セミナー」と「いのちの授業〜難しい話は抜きにして、医療の根っこを考えてみませんか?〜」のどちらか、そして「「選択の科学」〜白衣を脱いで考えるということ〜」と「あなたには見える?日本の貧困」のどちらかを選択して頂く形式を採用しました。   6月20日(土) 12:00〜13:00 受付 13:00〜14:00 開会式・実行委院長挨拶・孫先生による基調講演 14:00〜14:30 全体アイスブレーキング 14:50〜16:00 セッション① 16:10〜17:20 セッション② 17:30〜18:30 全体写真撮影・夕食 18:30〜19:30 ポスターセッション・学生セッション 21:00〜22:00 飲み会セッション   6月21日(日) 07:00〜07:30 早朝セッション 07:30〜08:30 朝食 08:40〜09:50 セッション③ 10:00〜11:10 セッション④ 11:20〜12:30 クロージング・アンケート記入・全体写真撮影   【アンケート結果】  セミナー終了後、クロージングの際に参加者アンケートを実施しました。  全体として多職種連携に関する理解度の深まりとモチベーションの高まりを感じた意見が多く見受けられました。  以下、抜粋したものを記載します。 ・申し込みあと1か月ほど連絡がなかったが、しおりはせめて一週間前には欲しい(準備ができない) ・宿泊施設の住所を記載してほしい(ナビに登録できない) ・色んなセミナーがあって楽しかった。自分が選択した以外のセッションの話も聞きたかった。 ・多職種連携とは自分の意見を述べ、他者の意見を聞き、自分の意見を深めることだと学んだ。多職種とここまで関わる機会はないため、刺激的な2日間だった。ありがとうございます。 ・あと1日ほしい!(笑) 本当に楽しく学ばせていただきました! ・スタッフはもっとスタッフとわかるようにして欲しかったです! ・もっといろんな人と話したかった。   【反省点】  今回、前回の反省を活かし運営の初動を早くしたのが裏目となり、スケジュールが間延びしていくばかりでスタッフのモチベーション管理が十分にできていませんでした。  また、内容に関しても多職種なのでどれかにかたよることができないと強く考えすぎてしまい、全体をまとめる事ができなかったと反省しております。前回の反省における改善すべき点を十分に改善できていなかった原因といたしましては、前回のコアスタッフとの連絡が少なかったことなどがあげられますので、第3回では第2回のスタッフももっと手伝っていけたらと考えております。   【今後の展望】  今回も様々な方面からご心配頂きましたが、なんとかセミナーを成功させることができたと自負しております。  第1回の開催を決めた初期段階の目標は、夏期セミナーの九州版を開催し夏期セミナーに参加する九州の学生を増やしたい、というものでしたが、第1回・第2回を経て家庭医療よりむしろ多職種連携を目標としたワークショップになってしまっていました。これをきっかけに九州各地で多職種連携を学ぶイベントが乱立していることに嬉しさもある一方、次回からは家庭医療に重点を置いたワークショップにしたいという思いが募りました。  第3回といたしましては大分大学家庭医療サークルOMPSの方をメインに今までとは違う「九州山口家庭医療学セミナー」を開催する予定です。今後ともどうかお見守りいただけると幸いです。
http://ift.tt/1Ij45a9

2016年3月14日月曜日

表題翻訳プロジェクト 雑誌名:American family physician 2015年10月15日号 (翻訳者 加藤大祐)

海外家庭医療雑誌/ 表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の内堀 善有(生長会阪南市民病院救急科)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が 含まれており、詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。

雑誌名:American family physician 2015年10月15日号 (翻訳者 加藤大祐)

Articles◎英語題名: Prostate Cancer Screening
◎翻訳題名:前立腺癌スクリーニング
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26554408
◎一言コメント:前立腺癌はアメリカ人男性において、もっともよく診断される癌であり(16.7%)、癌に関連した死亡としては2番目に多い。PSA(前立腺特異抗原)検査は感度・特異度が低く、前立腺生検についての閾値の明確なエビデンスはない。スクリーニング検査で判明した前立腺癌の半数は無症状で残りの人生を経過し、経過観察を選択した場合、80-85%は15年以内に前立腺癌で死ぬことはない。PSA検査によるスクリーニングをルーチンで推奨しているガイドラインはなく、一般的には70才の時点で中止するべきだろう。前立腺癌と診断される患者の60%は65才以上であり、死亡の70%は75才以上である。直腸診に関する研究は限定的でエビデンスに乏しい。

◎英語題名:Corticosteroid Injections for Common Musculoskeletal Conditions
◎翻訳題名:よくある筋骨格系疾患へのステロイド注射
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26554409
◎一言コメント: 筋骨格系疾患の多くは保存的治療が奏効する。ステロイド注射は、一般的に短期的な改善には寄与するものの、長期的改善を示すエビデンスには乏しい。

◎英語題名: Diagnosis and Treatment of Gastroesophageal Reflux in Infants
and Children
◎翻訳題名:乳幼児の胃食道逆流の診断と治療
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26554410
◎一言コメント:乳児の胃食道逆流は生理的である。青少年では頻度は下がる。胃食道逆流/胃食道逆流症の診断は病歴と身体診察に基づく。内視鏡検査やバリウム検査等の精査は、症状が非典型的な場合、危険な徴候がある場合、他の疾患が疑われる場合、合併症が疑われる場合、治療不応例等に行われる。小児では大半が生後12ヶ月までに改善し治療不要である。体位変換や少量ずつ食事を摂ること等が有効であるが、母乳で育てている場合は、母親が牛乳や卵の摂取をやめることもよい。青少年の患者に対しては、生活様式を変えること(睡眠時の姿勢を変える、減量、禁煙、禁酒、遅い時間に食事を摂らない)もよい。H2ブロッカーやプロトンポンプインヒビターは有効であるが、エビデンスは十分とはいえない。

KEEPING UP TO DATEPractice Guidelines
◎英語題名:ACIP Releases Recommendations for Influenza Vaccination, 2015-2016
◎翻訳題名::ACIPによるインフルエンザワクチンの勧告:2015-2016
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26554415
◎一言コメント:2010年から2011年のインフルエンザ流行期に、3価または4価のインフルエンザワクチンを少なくとも2回接種された生後6ヶ月から8才までの児は、今シーズンは1回の摂取でよい。また、上記児において、もはや弱毒生ワクチンは、不活化ワクチンよりも推奨されることはない。接種時期はその地域でインフルエンザが流行する前、可能であれば10月までに接種することが望ましい。卵アレルギーの既往があり、卵を摂取後、蕁麻疹が出たことがある場合、不活化ワクチンまたは3価の組替えワクチンを接種するべきである。皮下注用の「Fluzone」以外は筋注が望ましい。

STEPS◎英語題名:Levomilnacipran (Fetzima) for Major Depressive Disorder
◎翻訳題名:大うつ病の治療薬としてのレボミルナシプラン(Fetzima)
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26554414
◎一言コメント:SNRIの1つであるレボミルナシプランについて述べる。1日1回内服で、長期投与の安全性は確立されていないが重篤な副作用はほとんどなく、短期投与の副作用は他のSNRIと同様である。軽度から中等度の大うつ病に対する有効性を調べた研究はないため使用するべきではない。中等度から重度のそれに対しては27.8%の患者が寛解に至り、44.8%の患者が治療に反応した。有効性について他の抗うつ薬と比較した研究や、再発率についての研究はない。1ヶ月にかかる費用が約286ドルであるのに対し、venlafaxine(37.5mg/日)は約15ドル、duloxetine(30mg/日)は約40ドルである。

【参加メンバー】
飯島研史:群馬家庭医療学センター
内堀善有:阪南市民病院 救急科
北本晋一:亀田ファミリークリニック館山
佐々木隆徳:みちのく総合診療医学センター
佐々木隆史:京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所
成島仁人:(特定医療法人暲純会)津ファミリークリニック
廣瀬英生:郡上市地域医療センター 国保和良診療所
本郷舞依:みちのく総合診療医学センター
松口崇央:飯塚病院 消化器内科
渡邉力也:福知山市民病院
加藤大祐:名古屋大学医学部附属病院総合診療科
黒木仁史:みちのく総合診療医学センター
寺澤佳洋:豊田地域医療センター
大浦誠:南砺市民病院 総合診療科
小林直子:南砺市民病院 総合診療科
吉本尚:筑波大学医学医療系 地域医療教育学/附属病院 総合診療科
武田 仁: 喜多方市 地域・家庭医療センター
玉井杏奈:台東区立台東病院総合診療科
吉田伸:飯塚穎田家庭医療プログラム


今藤誠俊:医療福祉生協連 家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所

2016年3月6日日曜日

公式化についてのご意見募集

 先日は若手医師部会定会にご参加いただき、ありがとうございました。様々な意見を頂戴でき、感謝しております。
 定会でも報告がありましたように、若手医師部会は公式化を検討しています。そして学術大会の際には具体的な方針を決定したいと思っています。(詳細は https://www.dropbox.com/s/snda2ctpm1h9ic1/201603JPCA_wakate_future.pdf?dl=0 )
 この大変革を検討している時期に、より多様な意見を聴取することが出来るよう、このたびご意見箱を設置させていただきました。
 なお、総会当日に意見や質問を頂いても、十分な議論ができない可能性があるため、ご意見を持っておられる方は出来る限り事前に投稿していただければと思います。
 すぐ御返事ができそうな内容でありましたら1ヶ月以内にメーリングリスト上に、各所と調整・検討が必要であるような案件でありましたら、6月学術集会での総会でお返事をさせていただければと、思っております。
 ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

ご意見箱はこちらから

定会のご報告と今後の展望について(公式化について)

11回若手医師のための家庭医療学冬期セミナーの際に行われた若手医師部会定会についての報告と、その際に発表された今後の展望(公式化)についての報告をアップいたします。

<内容>
・藤谷若手医師部会代表よりメッセージ
・お知らせ:クルー100人プロジェクト紹介:世代ごとコミュニティチーム・地域ごとコミュニティチーム・病院総合医チーム・海外交流チーム・多科/多職種連携チーム・若手医師部会公式メーリングリスト・80大学行脚プロジェクト・海外家庭医療雑誌 表題翻訳プロジェクト
・若手医師部会の今後の展望~公式化について(代表 藤谷より)

 定会議事録へのリンク

 若手医師部会の今後の展望について(公式化について)のリンク