*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

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2017年2月27日月曜日

表題翻訳プロジェクト American Family Physician 2016年12月1日号(廣瀬英生)


海外家庭医療雑誌表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の内堀 善有(名張市立病院総合診療科)と申します。
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が 含まれており、詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。
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雑誌名:American Family Physician 2016121日号
翻訳者 和良診療所 廣瀬英生

◎英語題名:Hormone therapy and other treatment for symptoms of menopause◎翻訳題名:更年期に対するホルモン等の治療
◎リンクページ:http://www.aafp.org/af p/2016/1201/◎コメント:大規模研究の結果をふまえ、更年期障害に対するホルモン治療の安全性に対しては注意しなくてはいけない。過去においては、ホルモン治療が更年期の症状を緩和するだけではなく、健康や心血管イベントの減少をもたらすといわれていたが、エストロ /プロゲステロン治療は、3年以上使用した場合心血管イベント を増加させるといわれている。それゆえに子宮を切除していない女性については、ホッとフラッシュや萎縮性腟炎に対しては、最少の 用量と期間で行うべきである。エストロゲン治療がホットフラッシュに対しては最も効果的であるが、非ホルモン治療として、パロキセチン (パキシル)、ベンラファキシン (イフェクサー)、ガバペンチンが代替として挙げられる。子宮があり、エストロゲンを投与している女性に関しては、子宮癌のリスクを減少させるためプロゲステロンも内服すべきである。プロゲス テロンの副作用がある方は、エストロゲンと選択的エストロゲンモジュレーターであるbazedoxifeneを使用することを勧める。ヨガ、呼吸法、針、運動、ストレス軽減、リラクゼーション療法などの代替療法に質の高いエビデンスはない大豆製品がホットフラッシュや膣乾燥に聞くというシステマティックレビューがあり、一つの小さい研究では、催眠療法がホットフラッシュを軽減させたとされる。生殖器系の更年期症状がある患者では、膣のエストロゲン、膣の湿潤、ospemifeneが有効であるかもしれない。ホルモン治療の決定は、臨床症状とリスク/ベネフィット両方を考慮して行うべきである。
◎英語題名:Unexplained lymphadenopathy evaluation and differential diagnosis◎翻訳題名:原因不明のリンパ節腫脹
◎リンクページ:http://www.aafp.org/af p/2016/1201/◎コメント:リンパ節腫脹の多くは良性であり自然軽快していく。原因は薬剤、医原性と同時に悪性腫瘍、感染、自己免疫性疾患がある。病歴と身体所見でリンパ節腫脹の原因を特定することもできる 。原因がわからない場合は、まずリンパ節腫脹が限局性なのか全身に広がるものなのかを特定する。全身性のリンパ節腫脹の場合はつ以上の領域にまたがっているか全身性の疾患が背景にある。悪性腫瘍のリスクファクターとしては、40歳以上、男性、白人、鎖骨上に存在すること、発熱、夜間の発汗、体重減少といった全身症状があることである。鎖骨上、膝窩、腸骨領域の5mm以上の触知可能なリンパ節は異常である。抗生剤は片側性の頸部である場合は使用されるかもしれない、とりわけ小児の場合は。ステロイドの効果は限定的である。
◎英語題名:Sexually transmitted infections: recommendations from the US preventive service task force◎翻訳題名:性行為感染症 USPSTFの推奨
◎リンクページ:http://www.aafp.org/af p/2016/1201/◎コメント:USPSTFは予防とスクリーニングについて推奨をだした。それによると性行為が活動的な思春期とリスクが高い成人 に対しては行動のカウンセリングを勧める。また24歳以下で性行動がさかんな女性に対してはクラミジアと淋病のスクリーニングが勧められる。またHIVの検査はリスクにかかわらず15-65では推奨され、リスクが高い集団に対してはその範囲外でも勧められる。リスクが高い人に対しては、B型肝炎と梅毒のスクリーニングが勧められる。すべての妊娠女性で、B型肝炎、HIV梅毒のスクリーニングが推奨され、さらに24歳以下の妊婦では、淋病およびクラミジアも勧められる。無症状の単純ヘルペスのスクリーニングは推奨されない。スクリーニングの間隔に関しては十分なエビ デンスはない。

<海外家庭医療・総合医療雑誌 表題翻訳プロジェクト>
参加者17人 H27.7.4現在
飯島(群馬家庭医療学センター)、内堀(名張市立病院)、北本(亀田ファミリークリニック館山)、今藤(根津診療所)
佐々木隆 徳(みちのく総合診療医学センター)、佐々木隆史(こうせい駅前診療所)、武田(喜多方市地域・家庭医療センター)
玉井(台東区立台東病院)、成島(津ファミリークリニック)、廣瀬(国保和良診療所)、本郷(みちのく総合診療医学センター)
松口(原三信病院)、吉田(飯塚穎田家庭医療プログラム)、吉本(筑波大学)、渡邉(福知山市民病院)、
加藤(三重大学)、黒木(みちのく総合診療医学センター)

以上

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