*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

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2015年12月4日金曜日

表題翻訳プロジェクト American family physician 2015年7月15日号 (内堀善有)

海外家庭医療雑誌/ 表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の
廣瀬英生(県北西部地域医療センター国保和良診療所)と申します
マルチポストにて失礼します。
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、
詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします

雑誌名:American family physician 2015年7月15日号 (翻訳者 内堀善有)

◎英語題名: Common Questions About the Pharmacologic Management of
Depression in Adults
◎翻訳題名:成人におけるうつ病の薬物治療のマネジメントについての一般的な質問
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26176368
◎コメント: 米国の11人に1人は、大うつ病の診断基準を満たしており、過去30日以内に抗うつ剤が処方されたと同数の報告がある。推奨されている治療であるSSRIは、プライマリケア人口において、緩解に至る人は、おそらくプラセボよりは多い(evidence rating B)。また、SNRIは、SSRIより、うつ病の症状が少しだけ多く改善するが、吐き気や嘔吐のような副作用がやや多い (evidence rating B)。また、抗うつ薬は、重症なうつ病に対しては、非常に有効である(evidence rating A)

◎英語題名: Differential Diagnosis of the Swollen Red Eyelid
◎翻訳題名:発赤・腫脹認める眼瞼の鑑別診断
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26176369
◎コメント:赤く腫脹した眼瞼は、プライマリケアでは、よく見られる。解剖学的に、眼窩領域を理解するとケアに導くことができる診断や緊急のケアの判断材料としては、症状が、急性か亜急性の発症かどうか、痛みの有無、眼瞼内に、触知できる腫瘤があるか?びまん性の眼瞼腫脹、視野異常や眼筋麻痺があるかどうかが含まれている。急性に生じている視野の変化や眼球外の動きの減少、穿通性の外傷がある場合は、緊急ケアの対象とされる(evidence rating C)。また、眼部の帯状疱疹ウイルスに罹患した患者は、角膜や視野への有害事象を避けるために、迅速に抗ウイルス剤の治療をされるべきである(evidence rating C)。眼窩前や眼窩蜂巣炎の患者には、医師は、地域の細菌の流行によっては、MRSAをカバーするエンピリックな抗菌薬治療を考慮してもよい(evidence rating C)

◎英語題名:Health Literacy in Primary Care Practice
◎翻訳題名:プライマリケアにおけるヘルスリテラシー
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26176370
◎コメント:ヘルスリテラシーとは、適切に健康にかかわる決定を行なったり、ヘルスケアシステムに到達することである。これらのスキルは、読み書き、算数、コミュニケーション、電子機器を扱えるかが含まれる。国の統計では、米国の3分の1以上の成人が、ヘルスリテラシーを制限されており、それが不健康な結果をもたらしたり、患者の安全性やヘルスケアへのアクセスや質に影響している。リテラシーを測定するツールはいくつかが開発されているが、研究レベルにとどまっており、ルーティーンに、使用することはアウトカム改善効果が証明されていないため、推奨されない。その代わりに、推奨するのは、全ての患者に対して、理解できてアクセスしやすい情報を提供することである。具体的には、専門的な医学用語を避け、小さな具体的なステップに分割し、3つのキーポイントに絞りることである。更に、印刷された情報は、5,6年生かそれ以下の人が読めるレベルに、記載されるべきである。視覚的効果、グラフ、挿絵は、患者の理解を強化することができる。


Departments
KEEPING UP TO DATE

Clinical Evidence Handbook
◎英語題名: Fungal Toenail Infections
◎翻訳題名:真菌の足爪感染
◎リンクページ: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26176372
◎コメント: 真菌による足爪の感染は、爪甲、爪床、爪母などの足爪の一部分もしくは、全体の感染が特徴である。時間が経過すると、感染は、退色や爪の歪みを引き起こす。
成人の足爪の真菌症に対しては、どの治療が有効か?
→イトラコナゾールとテルビナフィンがに有効性が示されており、副作用などのための代替としてフルコナゾールがある。

Practice Guidelines

◎英語題名: Management of Non-ST Elevation Acute Coronary Syndrome: A
Guideline from the AHA and ACC
◎翻訳題名:非ST上昇型急性冠症候群のマネジメント:AHA・ACCからのガイドライン
◎リンクページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26176375
◎一言コメント:心筋トロポニン値は、患者の症状が、始まったところから、3~6時間毎に測定するべきである。最初の心電図にて、診断がついていないなら、最初の1時間は、15~30分毎に測定すべきである。経口のβブロッカーは、禁忌がなければ、24時間以内に投与されるべきである。ACE阻害薬は、EFが40%未満や高血圧、糖尿病、安定した慢性腎不全の患者に推奨される。

【参加メンバー】
飯島研史:群馬家庭医療学センター
内堀善有:阪南市民病院 救急・総合診療科
北本晋一:亀田ファミリークリニック館山
佐々木隆徳:みちのく総合診療医学センター 
佐々木隆史:京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所
成島仁人:(特定医療法人暲純会)津ファミリークリニック
廣瀬英生:郡上市地域医療センター 国保和良診療所
本郷舞依:みちのく総合診療医学センター 
松口崇央:飯塚病院 消化器内科
渡邉力也:福知山市民病院
加藤大祐:名古屋大学医学部附属病院総合診療科
黒木仁史:みちのく総合診療医学センター
寺澤佳洋:豊田地域医療センター
大浦誠:南砺市民病院 総合診療科
小林直子:南砺市民病院 総合診療科
吉本尚:筑波大学医学医療系 地域医療教育学/附属病院 総合診療科
武田 仁: 喜多方市 地域・家庭医療センター
玉井杏奈:台東区立台東病院総合診療科
吉田伸:飯塚穎田家庭医療プログラム
今藤誠俊:医療福祉生協連 家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所

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