*本会の会員は会則により以下のようになっております。
『この会の会員は次の①、②をともに満たすものとする
① 卒業後 3 年目以上、10 年目以内の医師、もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8 年以内の医師であること。
② 日本プライマリ・ケア連合学会員であること。』

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2015年4月29日水曜日

表題翻訳プロジェクト 雑誌名:American family physician 2015年1月15日号 (翻訳者 松口崇央)

海外家庭医療雑誌/ 表題翻訳プロジェクト副代表&投稿担当の
廣瀬英生(郡上市地域医療センター国保和良診療所)と申します。
マルチポストにて失礼します
尚、本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、
詳細に関しては原著に当たることを推奨いたします。

雑誌名:American family physician 2015年1月15日号 (翻訳者 松口崇央)

Article
◎英語題名Common Questions About Wound Care
◎翻訳題名:創傷治癒に関するよくある質問
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント:裂創、擦過傷、やけど、刺し傷は外来では良く遭遇する。 創はすぐに感染してしまうため、軽い傷の治療でもっとも重要となる事は、創を洗浄し清潔にすることである。無菌洗浄は生理食塩水や水道水よりも優れているというエビデンスはない。閉傷は創汚染を防ぐ鍵となるため、もし必要であれば、受傷部位にもよるが受傷後24時間以内に縫合を終わらせないといけない。組織接着剤は緊張があまりかかっていない創で、創の辺縁が直線的なものでは効果は縫合と同等である。患者はしばしば縫合後は創を被覆し、乾燥させるように指示されることがあるが、縫合後の最初の24時間から48時間は感染のリスクを増加させることないため、湿潤にしてよい。ほとんどの簡単な傷には予防的抗菌薬の投与はエビデンスが無い。破傷風トキソイドに関しては、患者が過去10年以内にブースターを受けていなければ、できるだけすぐに投与すべきである。表層性の軽症の創感染は局所薬で治療可能であるが、り深い中等度から軽症の創感染に対しては経口の抗菌薬投与を行べきである。最も重症な感染や、中等度でハイリスクの患者に対しては初回の非経口の抗菌薬が必要となる。体幹に広範囲に及ぶ重症熱傷や顔面・関節・骨・腱・神経を含む熱傷に対しては、一般的に創傷治癒の専門家に紹介すべきである。

◎英語題名:
Colorectal Cancer Screening and Surveillance 
◎翻訳題名:直腸がんのスクリーニングとサーベイランス
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント:直腸がんは男女ともに3番目に頻度の多い癌である。早期発見・治療により過去20年間で発生率と死亡率は減少している。平均的な直腸がんのリスクの人には50歳でスクリーニングを開始すべきである。USPSTFは75歳以上にルーチンのスクリーニングは推奨していない。スクリーニングの選択として、年に1回の高感度便潜血検査や5年毎の軟性S状結腸鏡検査と3年毎の高感度便潜血検査、または10年毎の大腸内視鏡検査を推奨している。2012年U.S.Multi-Society Task Force on Colorectal Cancer、大腸内視鏡の適正使用を促し、検査・処置が遅れてしまう、または不必要な検査・処置による患者への害を減らすようにサーベイランスガイドラインを改訂した。これらのガイドラインは、いつ大腸内視鏡の再検を行うかの推奨を出している。腺腫と鋸歯状のポリープは早期の大腸内視鏡検査の経過観察において、潜在的な悪性度を有しており、1,2つの10mm以下の管状腺腫は5~10年は大腸内視鏡を繰り返すべきである。10mm未満の非異形成の鋸歯状ポリープを持つ患者に対しては、5年間は大腸内視鏡を繰り返し行うべきである。3~10個の腺腫を認める患者で単回の大腸内視鏡検査にて10mm以上の腺腫、絨毛状や高度異形成の腺腫、細胞学的に異形成のある無茎の鋸歯状ポリープ、古典的鋸歯状腺腫を認めたものは、観察を行っていく中で進行癌になるリスクは高くなっており、3年で大腸内視鏡を繰り返して行うべきある。10個以上の同時多発している腺腫は3年以内で大腸内視鏡を行うべきとしている。過形成ポリープのみが見つかる場合には、大腸内視鏡でのフォローは10年あるいはそれ以上でもよいかもしれない。

◎英語題名:Disability Evaluations : More than Completing a Form
◎翻訳題名:障害の評価:フォームに記入する事以上の評価
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント:
本文ではimpairmentとdisabilityとhandicapについての言葉の意味の違いを示している。またアメリカの2つの障害者プログラムについて説明をしている。障害を持つ人への家庭医の役割とは、障害の評価については、診断を行うための検査や他科への紹介を行い、精神的な問題については精神科医や心理学者への助言も必要な場合は行う。疾病の重症度を評価し最大限の医学的な改善を達成することを保証する。もし患者が社会保障庁を通じた障害に対しての適応があれば、医師はBlue Bookと呼ばれる政府の出している障害の明細表を用いる。これは、診断基準や機能制限の測定などを含んでいる。次に特定の臓器における疾患の与える影響を評価し、患者の障害と身体的能力(歩行能力や、意思決定能力、ストレス、聴力、視力など)を評価する最後に要求している機関への特定の質問に答えていき、受給の配当を決定していく。

KEEPING UP TO DATE
Clinical Evidence Handbook
◎英語題名Absence Seizures in Children
◎翻訳題名:小児の欠神発作
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント:欠神発作は突然、短期に、頻回に起こる意識消失であり、自動運動を伴う事もある。単発で起こるかもしれないし、その他のてんかん症候群と共存しているかもしれない。脳波では典型的な3Hzの対称性で広汎性のSpike&Waveパターンを認める。非典型的な欠神てんかんは異なる脳波変化と臨床像を認め、歴や治療反応も異なる。突然の痙攣の停止や、発作後の症状がかける事が特徴的で、複雑型部分痙攣とも区別される。小児のてんかんの10%は典型的な欠神発作で、主な原因として遺伝的要因が考えられる。一般的には12歳までに自然寛解する。高所への移動や、水泳、自転車の運転に気を付ける。ラモトリジン(ラミクタール®はプラセボと比較して痙攣をおさえる確率は上がるが、新規発症の欠神発作の子供の痙攣発作を減らす効果はバルプロ酸やエトスクシミドよりも劣っているようであり、重篤な皮膚反応や無菌性髄膜炎を引き起こすかもしれない。エトスクシミドは新規発症の欠神発作の子供の痙攣発作の頻度を減らすのにはより効果が高い。また稀に再生不良性貧血や皮膚反応、腎障害、肝障害と関連していることがある。バルプロ酸は稀に認知・行動異常や、肝壊死、膵炎に関連する。

U.S. Preventive Services Task Force
◎英語題名:Risk Assessment Genetic Counseling ,and Genetic Testing for BRCA-Related Cancer in Women : Recommendations Statement
◎翻訳題名:女性におけるBRCA関連の癌に対するリスク評価、遺伝子カウンセリング、遺伝子検査 : 推奨
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント: USPSTFはBRCA1またはBRCA2における潜在的に有害な突然変異のリスクと関連しない家族歴の女性に対して、ルーチンでの遺伝子カウンセリングやBRCA検査を行うべきではないとしている。BRCA遺伝子の潜在的な有害な突然変異は特に乳癌、卵巣癌、卵管癌に関連している。BRCA1遺伝子の変異は卵巣癌リスクに、BRCA2遺伝子の変異は卵巣癌のリスクを増加させる。この推奨は無症状のBRCA関連癌の診断を受けていない女性に対してである。BRCA関連癌は常染色体優性遺伝であり、プライマリケア医は家族歴で、具体的な癌の種類や原発巣、診断された年齢や性別を問診すべきである。少なくとも1人以上がBRCA関連癌の乳がん、卵巣癌やその他の癌を認める場合は、いくつかの家族歴のリスクの層別化を行うツール(本文にツールに関するサイトのURLの記載有り)の一つを用いて、遺伝子カウンセリングの必要があるかを決定すべきである。法的に結婚ができる年齢に達する時がスクリーニングの時期であり、その後は家族歴に変化がないか5-10年おきに評価すべきである。

Practice Guideline
◎英語題名:AHA and ASA Release Guideline for Prevention of Future Stroke in Patients with Stroke or TIA
◎翻訳題名:アメリカ心臓病学会とアメリカ麻酔学会が脳卒中とTIAの既往のある患者の新たな脳卒中を予防するガイドラインを発
◎リンクページ:http://www.aafp.org/afp/2015/0115/
◎コメント:脳卒中とTIAの既往のある患者には、発症後のフォローでは数日で140/80mmHg以下へ降圧すべきである。クナ梗塞を起こしたばかりの患者では収縮期血圧が130mmHgであることが理想としている。脂質に関しては虚血性の脳卒中やTIAに対しては心血管の動脈硬化性のエビデンスがあろうがなかろうが、LDLコレステロールが100mg/dl以上あるものにはLDLコレステロールを100mg/dl未満にするためのスタチンによる集中的治療が必要である。糖代謝に関しては、イベントが起こった全ての患者に糖尿病の評価が必要である。一般的にはイベント後に即座に評価するにはA1Cの測定がより正確である。肥満に関してはBMIを測るべきであるが、体重を落とすことが脳卒中のイベント後には有用であるにもかかわらず、理想的な体重の減量は明らかになっていない。運動療法は身体的活動を上げるにはよい栄養に関してはルーチンでビタミン剤を出すのは推奨されない。また1日2.4g以下の塩分摂取(降圧に対しては1.5g以下がより効果的)にして、地中海式の食事を行う事が理想である。睡眠に関して。睡眠時無呼吸症候群は評価をすべきである。抗血小板剤については、発症から24時間以内の小さい梗塞や、TIAにはアスピリンとクロピドグレル(プラビックス®)の併用を行い、90日間は続ける。脳卒中またはTIA、心房細動、冠動脈疾患を持つ患者には、抗血小板剤にビタミンK拮抗薬を追加する事は、血性の冠動脈疾患や、脳血管障害のリスクを下げるかは明らかにはなっていないが、冠動脈ステントを行うケースでは妥当である。

【参加メンバー】
飯島 研史:群馬家 庭医療学センター
泉 京子:勤医協月寒 ファミリークリニック
内堀 有善:阪南市民病院
北本  晋一:亀田ファミリークリニック館山
今藤 誠俊:日生協家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所
佐々木 隆徳:福井大学医学部附属病院救急部総合診療部
佐々木 隆史:京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前 診療所
武田  仁: 喜多方市地域・家庭医療センター
玉井 杏奈:ハワイ大学老年内科
成島 仁人:北海道家庭医療学センター
廣瀬 英生:郡上市地域医療センター 国保和良診療所
本郷 舞依:福井大学医学部附属病院救急部総合診療部
松口 崇央:飯塚・頴田家庭医療プログラム
吉田 伸:飯塚穎田家庭医療プログラム
渡邉 力也:福知山市民病院

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